RCことはじめ
子持ちの趣味としてのＲＣ
９６年末にガキンチョが生まれてからというものそれまで燃えていた趣味のスキューバダイビングが全くできなくなって注１）しまいました。 一年ほど無趣味状態が続いたそんなある日、ふとしたきっかけで小学生の頃バイトして買ったラジコン注２）のことを思い出し、
という考えに至ったのでした。
実際に始めてから一年間、小さなレジャー用の机と、子供が寝た後の少しの時間と、月数千円の小遣い程度で、趣味としてはかなり楽しめるものであると思っています。
・・・というわけで基本的には「気楽にＲＣ」「万年初心者」という姿勢です。しかしキットを組み立てて駐車場でぐるぐるしているだけでは即飽きること火のごとしなのでサーキット走行やレースにも参加してスポーツ的にも楽しみたい！といった目標や、「苦労せずにレースで優勝したい！」という無茶な野望も考えています。
・・・・・といった点でタミヤのハード、ソフトに対する姿勢と一致していて、具体的には
というある意味で限定的な楽しみ方をしています。しかしこれでも私にとっては奥が深く、一年経った今でも試行錯誤の連続です。
注
１）子供が生まれてダイビングにいけなくなったわけ
１．カミさんもダイバーなので「俺だけ今日ちょっと潜ってくるわ」といった行為は死を招く。
２． では子連れでダイビングにいくとなれば、タンク代１万円ほどかかる上に、ダイビング機材だベビーカーだ水中カメラだ離乳食だウェイトだ紙おむつだと膨大な荷物を運ばねばならず体力消耗が著しい。かつ暑くても寒くても１日外にいなければならずガキの不機嫌化が容易に推測でき、我々にとっても精神衛生上よろしくない。そこまで苦労しても潜っても、もう一人はその間子守で陸に残留せねばならず著しい欲求不満に陥ることは明らかである。
２）小学生の頃バイトして買ったラジコン
時は１９７８年、友達が買ったタミヤ「コンバットバギー」のサスペンションの動きやその速さに強烈な感動を覚えて、半年かけてタミヤ「バギーチャンプ」を手に入れたのでした。ラクダ型の7.2Vバッテリーや、メカ類に至るまでの完全防水防塵仕様が光っていました。そうそうオイルダンパーも装着されていましたが、当時の私には「何でついとるかわからん」ものでした。
基礎知識の入手
ＲＣについて全くと言っていいほど知らない私はとりあえず雑誌を買って眺めることとしました。
（ＲＣマガジン、ＲＣワールド）しかしかなり専門的で、最初読んでもちんぷんかんぷんでした。結構入門者向けの本ってないんですよねえ。そんな中で「ラジコンカー 上達のコツ」（ＲＣワールド別冊、９７／８刊）は総括的にわかりやすく書かれていて、ずいぶん助かりました。
ラジコンカーにも分野がある（ＥＰ、ＧＰ、オン、オフ、Ｆ１，ツーリング・・・）ということを知り、迷いましたが
○気楽に続けられること
○田舎でも部品が入手しやすいこと
○レースに参戦しやすいこと
を考え「ＥＰツーリング、タミヤＧＰ出場が目標」ということにしたのでした。
ＲＣの入手
はじめに「初心者向」ということでTL01（ボッシュアルファロメオ）を通信販売で購入しました。プロポはメガテックJr. + 210ＣＢ、フルベアリングのセットで注文しました。模型屋での購入も考えたのですが、「何も知らない私に一から根気よく教えてくれる」店が見つけられなかったのと、通販はやはり安い！ということもあっての結果です。faxで注文すると4日ほどで届きました（実はこのときに初めて宅急便の「代金引換」システムを知りました。この辺は通信販売をガンガンに使ってるカミさんが詳しかった）。いやー世の中便利になったっすねえ〜。
９７．１１．１発注
タミヤＢＯＳＣＨアルファロメオ、メガテックJr.（２１０ＣＢ）、バッテリー１７００ＳＣＲＣ＋充電器、白スプレー、送料手数料込みで￥２４，５４９。
TL01の組立〜ブレークダウン
とっても丁寧な説明書のおかげで組立にはそんな苦労はしませんでした。しかしガキンチョが寝た後で、一杯やりながら少しづつ組み立てたので時間はかかりました。最初の組立ではタッピングビスでネジ切りしながらということになるので、ドライバーは力の入りやすい、いいやつを使った方がいいですよ。ボディーも説明書に忠実に塗装し、初走行はアパートの駐車場で行いましたが、まずその速さにびびりまくりでした。車がこっちに向かってくるときに、思ったのと反対側にステアリングを切ってしまうという、お約束のミスも何とか克服し、「結構俺って操縦の才能あるんでないの」などとたわけたことを考えつついそいそと練習に励みました。
実はこのときピニオンは19T（つまり遅い）だったのですが・・・。
急速充電器＋安定化電源を買う！
このころバッテリーを１本しか持っていなかったので、一晩充電して２０分ほど遊ぶとまた次の日までおあずけ、という日々が続きました。どうも雑誌を読んでいるとみなさん「急速充電器」なるものをフツーに使ってらっしゃる。「デルタピーク検出」式で「１００％充電できる」らしいし、しかもその充電方法は走行時のパワーにダイレクトに影響するらしい・・ということがわかってきて、「グレードアップは充電器から。」と決めました（放電器はタミヤのを使ってました）。
しかーし！フツーの充電器の電源はＤＣ１２Ｖということでコンセントから電源をとろうとすると「安定化電源」が必要とのこと。しかもどのようなスペックのものを選んでいいのかさっぱりわからない。で、結局模型屋に話を聞きにいったのでした。いろいろ話を聞いて、充電器はビギナーに十分な機能で、かつ一度に２本充電できるというメリットの割にそんな高くない、シンワのデルタマックスＴＷＩＮ３０００に決定。安定化電源は後々の可能性も考慮して余裕の１４Ａ（同じくシンワ製）を選択。しか〜し、せっかくアドバイスしてくれた模型屋を裏切って、また通販で購入してしまったのでした。だってその模型屋ってば定価売りだったんだよな〜。
９７．１２．１３発注
デルタマックスＴＷＩＮ３０００＋パワードライバーＦ１４、ＣＶＡダンパースーパーミニ、Ｍ２スリック、インナースポンジ、１Ｐホイル、送料手数用込みで￥２２，７４６。
TL01でサーキットデビュー
車で３０分ほどのところにＥＰ用サーキットがあったので意を決して出かけました。「は、８番の方いますか〜（←緊張して声がうらがえっている）」とバンド確認、送信機ON、受信機ON、車おいてスタート！
・・・おお！駐車場ではあんなに速かったのにまるで止まっているようではないかあ！そうです。初心者はサーキットで疾走する他の車と比べることで、自分の「遅さ」を実感してしまうのです。これを「サーキットデビューにおける相対性理論」と呼びます。そのコースは今考えると、非常に狭いテクニカルコースであり、かつ縁石がコンクリートブロックという非情なものであったため、ボディーがばきばきに割れる、というより「粉々」になるまでにそう時間はかからなかったのでした。
TA03Rの購入
その後もしばらくトライしていたのですが、ついに自分の下手なドラテクを棚に上げて、「TL01が遅いのはローギヤードのせいである！」、と激しい勘違いをした私はクルマを乗り換えるべく、カミさんにTA03Rの購入予算申請交渉にのぞんだのでした。粉々アルファロメオボディーを示しつつ悲壮感さえ漂わせる申し出に彼女はついに折れました。
で、今度は前回裏切った模型屋で購入しました。プロポとセットで通販なみに値引きしてたから。発売間もない頃でボディはR390。セットはＴＬ０１と同じくフルベア＋メガテックＪｒ.。バッテリーは１７００ＳＰを２本買いました。
ＴＡ０３Ｒの組立も特に難しいところはなく完了しました。シャシーの構造がＴＬ０１と全く異なったのでいったい自分がどの部分を作っているのかわからないまま作業を進めましたが、それでも何となく組あがってしまうのには感動でした。
ホームコースはタミヤ静岡サーキットだ！
Ｒ３９０ボディも結局「粉々」になってしまいましたが、ＴＬ０１に比べて素直なコーナリング特性を持つ０３Ｒに集中するようになりました。「うーんもっと広いコースがいいなあ（またもや責任転嫁）」と思い始めた頃には、サーキット走行に対する「根拠のない自信」もついてきており、車で１時間ほどのところにある静岡のタミヤサーキットに挑戦しました。
混んでいるとこわいので（というか迷惑をかけてしまうので）、サーキットがすいているであろう平日に会社をさぼって、いやいや”休養のため休んで”出かけました。
うーん快適。広いし操縦台は見晴らしがいいしテーブルはあるし電源はあるしジュースの自販機はひそかに１００円だし。で、走らせてる人がいなくなる一瞬をねらって初走行してみると、相変わらずクラッシュは多いんだけど「平たい角度の縁石」、「柔らかい芝生」が宙を舞うマシン（おいおい）にとても優しいのでした。そして何よりも高速コーナーの気持ちよさ！ラインを自由に選べる（選んでる気にさせる）広さ！ＲＣを始めて３ヶ月、こんなに楽しいと思ったことはありませんでした。ここにきて「一生ここで走らせよう」（笑）と決心したのでありました。
現在に至るまで
その後、カミさんにストップウォッチと８ｍｍビデオを持たせてラップタイムとの格闘が始まりました。主な改良点とベストラップは・・・・
- トルクスプリッター（センターワンウェイ）、タイヤ：前後ともファイバーモールドＡ、青インナー、マブチモーター、２２Ｔピニオン（０６）。
→１９．５秒
- ＋フロントワンウェイ、−センターワンウェイ、シャフト、ビス類の軽量化、２４Ｔピニオン。
→１８．４秒
- アンプ２１０ＣＢ→Ａ−０１、足周り最適化、２３Ｔピニオン
→１７．８秒
- アルミフロントＣハブ（キャスター−２度）、コンピュータプロポによるブレーキングのチューン、アルファロメオボディ
→１７．２秒
- ジョンソンモーターの導入、軽量化
→１６．５秒
・・・・その後も改良は続いています。詳しくはこちら。大きな買い物としてはＡ−０１、Ｒ−１の導入を行いました。Ａ−０１は軽量化＋電流抵抗ロス低減で飛躍的なピックアップの良さにつながりました。Ｒ−１については、ラップタイマー以外はまだ使いこなせてません（笑）。
これまでにＲＣに投資した（捨てた？）金額
発注したことのある通販店
ベストホビー
日本橋模型ＲＣセンター
スーパーラジコン
ＲＣマガジンの広告を見てfax等で発注します。日本橋模型の特急オプション付（＋￥５００）が早い。スーパーラジコンもそのままで結構早い。
