と、いってもまだアンダーもオーバーもよくわからない段階だったので、勉強がてら、いろいろいじくっている状態であった。セッティングはザ・タミヤ・RCカーズvol.6のコピー(ただしダンパーケースはノーマルのまま)を基本に、軽量化を重点的に詰めた。レース直前にボディーをR390からアルファロメオに変えるという暴挙も、結果オーライだったとはいえ、知識不足からくるものであった。当時の記録を振り返ってみると、セッティングにおいて大きなポイントとなった点は、
1.最適ピニオンを探る
2.フロントワンウェイ+アルミCハブでクイックに。
3.A−01で軽量化、ジョンソンモーターでハイスピード化
4.(当時わからなかったが)アルファロメオボディに変えることでトップスピードの伸び+オーバーステア化
だったと思われる。(当時はよくわかってなくて、ラップタイムを頼りに偶然に期待するセッティング法であった)
6:30ころサーキットに到着。結構並んでる人が多い。テーブルはオフロードコース北側のミニ四駆コース脇で、そんなに急がなくても心配なかった。暑くなりそうなので屋根があるのは助かった。
車検ではモーターヒートシンクを付け忘れた状態で1498g。シンクをつければ1520gくらいかな?ということでOK。モーターの配線は外さずにでも問題なかったのでハンダは必要ないことがわかった。広告やらシールやらもらう。ボディのガタが気になったのでマウントにOリングをかます。
逆回りコースである。ブレーキをプロポの設定でちょっといじって、程よくきく。しかし車が多すぎてほとんど全開にできなかった!ストレートエンド〜南コーナーでオーバーすぎて困った。→対策:前ダンパーアウタースペーサー1mm追加、プロポ:ステアリングを遅く切れるようにした(つもりだが、あまり変わらなかった)。
初めてなので何もかも目新しい。ミーティングでは丁寧に説明され理解できた。なんと、予期せぬことにコンクールデレガンス賞をもらってしまった。このころガキンチョがNHKの「セサミストリート」が好きだったので、ロゴとビッグバードの絵を描いたのだ。へたくそだったので恐縮してしまった。
前列中程からのスタートである。視界が狭くなったように感じるほど緊張していた。
シグナルがともり、青に。この瞬間から記憶はとぎれ、次に覚えているのはバックストレートを最高速まで加速していくアルファの姿である。南コーナーで減速が十分でなく、危うくスピンするところであったが、立て直す。ここで慎重になったのがかえってよかったのか、日本平コーナー〜S字出口までクリップを奥にとってスムーズなラインを描くことができた。ヘアピン、左コーナー、北コーナーを抜けるころ、やっとあることに気がついた。と、同時にアナウンスが入る。そう、いつの間にかぶっちぎりの1位なのである。たぶんスタートのダンゴ状態をぬけたあとで、後ろでクラッシュがあったのであろう。気づくと同時に指がふるえだした。心臓バクバクである。それにあわせてアルファもバックストレートでカクカクよろけている。プレッシャーに弱いのである。まだはじまって数十秒しか経っていないのにああはやく終わんないかな、などと卑怯なことを考えつつ顔は半泣き状態でレースは進行するのであった。周回遅れがらみとのクラッシュが一度、縁石乗り上げが一度あったが、最後まで1位のままチェッカーを受けた。これはうれしかった。RCをはじめてから、それまでほとんど独学でやってきて、果たして自分は正しい方向に向かっているのだろうかと一度ならず不安になったものであったが、そう、間違っていなかったのである。
しばらくして結果が発表された。なななんと45人中2位である。7周/2'03.86。まさに至福の時であった。
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後列からのスタートはキビシ、の図 |
4番グリッドからのスタートになる。スタート前、バンドのトラブルがあったが解決。
緊張。スタート。さすがAメインはスムーズなスタートである。前が遅い。追突しないようにスピードを抑え1コーナーのインに飛び込む。直線、加速。12台のマシンはほとんどスタート順のまま間隔をつめ、ダンゴ状態でストレートエンドにつっこんで行く。よし、最高速も伸びている。いける。この時点で2位まであがる。コーナーに飛び込む、と、ここで予期せぬオーバーを発生。本能の命ずるままカウンター、速度が少し落ちるのがわかる、と、後続車が軽くふれただけでスピンを引き起こしてしまう。コースアウト。
結局、予選の時点よりも非常に強いオーバーステアになっていることがわかったが、その時点までに最下位まで転落してしまった。「ベルトプーリーがはずれたか?」と、思った。こんなに強いオーバーステアは他に経験がなかった。
開き直って完全なドリフト走法にうつり、はやめはやめのカウンターで前車に追いつく。インベタのドリフトはアウト−イン−アウトライン上の前車の意表をつき、順位は一つ上がった。しかしさらにその次は、はるか前方にいた。11位でゴール。
車検後、マシンを見てみるとプーリーを含めどこもおかしくなっていない!その後でいろいろ考えたのだが、路面温度の上昇(レース後、さわれないくらいであった)か、または多人数の出入りによって、オフロードコースからの砂が入ってしまったせいであると思われた。
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何ももらえなかった表彰式 |