今回はアルファロメオボディに「こだわって」セッティングをつめていきました。しかしながら明らかな練習不足にくわえ、路面状況に敏感すぎるオーバー傾向は解決できないままでした。結局去年の夏とそんなに変わらない状況でのぞまざるを得ませんでした。それでもレース日が待ち遠しく感じたのはその楽しさを知ってしまったからでしょうか。

　約2ヶ月にわたるダイエットに加え、一昨日には会社で行ったイベントの準備と運営、前日の午前中は炎天下のなかイベント会場の片付け、午後はなにを思ったのか近所のガキどもを引き連れての海水浴に繰り出すというハードスケジュールで、レース前夜には完全に低血糖貧血バテバテ疲労消耗症候群の状態でした。そこで急遽「カロリー摂取解禁」を宣言し（これは後に、ダイエット戦争におけるカロリー軍との間に交わされた「731タミヤ停戦協定」と呼ばれることになる）、大量の焼肉焼ニラ焼ニンニクをリットル単位のビールで流し込み、シメは大盛りチャーハンを一気にかきこむ、という活性化プログラムを用意して体内エネルギーの急速充電を行ったのでした。おかげで当日は体調が完全に復活していて（・・・なんてわかりやすい体のつくりをしているんだ・・・）最後までまったく疲れを感じることなく炎天下でのレースを楽しむことができました。しかし苦労して減らしていた体重は一夜にして2ｋｇ増えました（笑）。

当日

狭いが機能的なピット

　昨年同様6：30頃サーキットに到着したのですが、なんか人の列が長いー！去年の2倍くらいの人がいるのではないでしょうか？！みんな早起きになったのかなぁ？などと思いつつ7：00開門。いつもの場所は取れませんでしたが、まあ近くのいい場所（屋根があって日陰になるところ）にピットを設置することができました。車検も難なくクリアー。モーターは一番パワーの出ていた"J2"にしました。練習走行ではまあまあ安定した挙動をしていましたが、どうせ路面温度が変われば変わってくるのはわかっていましたので、参考にはしませんでした。
　落ち着いたところで周りを見ると、やっぱ人が多い！後で話を聞いたら、参加人数は過去最高とのこと。うう〜ん納得。N1クラスはなななんと108人だそうです。ま、人は多いほうが、レースが盛り上がるのでいいんじゃない！？

予選第1ヒート

　コースは逆周り。前列の最もイン側からのスタート。また第1ヒート勝負か・・・。気合。レッドランプが点灯したら視線は車において、スタートは音で握る。ダッシュ！パワーでは負けない。バックストレートはぶっちぎり！
　アナウンス　「トップは・・・アルファ？がくるか！」
　次レースドライバー　「アルファロメオ！？そんなのが走ってんのぉ！？」
・・・・至福のときでした。しかしやはりハコボディは不利なのです。コーナーで、「うわっ。ケツが流れる！」S字で2位に転落、2周目でコーナーごとに絡まれクラッシュ、さらに転落・・・。結果は　7周/2'06.51。ルーキークラス初出場時の予選タイムより悪いです。う〜ん、コーナリングが遅いんだよなぁあ・・・
　結果は　32位/108人中。

予選第2ヒート

予選を終了して

　暑い！路面温度は６０℃を越したそうです。後列アウトからということで、ゆっくりスタートしました。案の定クラッシュ大会がおきたので冷静にかわして、4位まで浮上。ストレートは負けないよ！コーナーは・・・おっ！グリップがよくなってるぞ！攻めちゃおう！
・・・・・・しかしその後のからみがいかんせん避けられず、７周/2'15.41・・いまいちでした。自車と差があまりないクルマとからむと、どうしてもクラッシュ多発で（これがヘタッピ、ということなんだろうけど）両者転落のパターンになってしまうよね〜。でもバトルとしてはこのヒートが一番楽しかったっすー！

決勝（Eメイン）

　予選の結果としては第2ヒート終了後52位/108人まで転落していたので、「ささ片付けて帰ろ」と思っていたのですが、なんと「Eメイン」までやるとのこと。うれしいやら情けないやらですが、曲がりなりにも決勝進出です。ああ、バッテリー放電しなくてよかった。

　４番グリッドからのスタートですが、ポールの車がいなかったので（Ｅメインなどないと思って帰ってしまったのでしょう）、実質３番からのスタートでした。
　音でスタート。バックストレートで２番手に浮上。いつもここまではいいんだけど・・・ああ。やっぱりここにきて完全なオーバーになっていました。ドリフトに入りたがるマシンをなんとかなだめすかし、限界スピードをみきわめてコーナーに進入、スロットルワークでグリップと速度を維持。大きなロールを発生した車体の荷重移動にも気を使います。

　・・・といったかんじで、自分の技術を完全に越えたレベルのテクニックが要求されました。もうラインを維持できません。ガンガンインにつっこまれてしまいます。リアが流れようもんならコーナー中盤で速度ががくっと落ち、次の直線まで影響を残してしまいます。これはほんとにつらかった・・・・。４位まで落ちたところでレース中盤にさしかかりました。

やっぱり何ももらえなかった表彰式

　ここからは３番グリッドのＣＬＫとの一騎打ちに入りました。アルファが先行。直線で突き放すも、コーナーで四苦八苦しているのが読まれていて、インを突かれる突かれる。テールトゥノーズで絡みながらも全く接触しない、「こいつは燃えるぜ」バトルを４周にわたって展開しました。これは楽しかった！

　結局一度も抜かれることなく先行を維持できましたが、直線でのアドバンテージを完全に失った最終ラップで、「ＣＬＫのほうが速いか？」という考えが頭に浮かんだその瞬間、マシン一台分あいたインからすっと抜かれました。あれは実に美しいコーナリングでした。完敗です。
　ゴールまでわずか半周のところでしたが、たった半周でも先行を維持できる自信はなくなっていて、納得できる結果でした。

結果はEメイン5位。総合では53位。ということになりました。

おわりに

見てても楽しいバトル

　やっぱアルファボディはつらいな・・・わかってはいたんだけど。良かれ悪しかれ、今回のセッティングは「ドライバーを選ぶ」ものでした。ベストラインをトレースできれば速いんですけど、今回のレースで、私はそのポテンシャルを引き出すことができませんでした。実際に走るまで「レースは運の勝負でもあるから、ま、ツイてれば勝てることもあるんじゃない？」なんて気軽に考えていたけれど、そんなことはまったくありませんでした。順位の差は実力の差をまったく正当に反映したものであることを感じました。クラッシュや他車とのカラミは「運が悪かった」と考えがちですが、うまい人はそういうトラブルを回避する方向へ、無意識のうちにステアリングを切っているのです。

　次回のレースまで、テクニックの向上をめざして練習に重点をおきます。

毎回書いてしまうんだけど、やっぱ、レースって楽しいっすねぇ〜！

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